CCMCメンバーのKさんが中部財界社より出版の『中部財界』に『クルマ事情』と題した記事を連載しています。その題名の通り、クルマに関して毎月様々な情報や感想が述べられています。是時ご一読下さい。
中部財界 10月号掲載 クルマ事情
ポルシェ911古き良き時代の逸品
ポルシェというイメージは我々の年代には“カエル顔”の可愛い車のイメージしかなかった。
カエル顔は93年の「964モデル」が最後であったが、今でもそれがポルシェだと思っている。
これがこだわりなのか、いつまでも古いものしか理解出来ないのか、新しいものを受け入れないのか分からない。
携帯電話や、コンピューターに関しては新しいものが出ればすぐに受け入れる姿勢があるのだから、まんざら新しいものを受け入れないわけではないと思う。
しかしクルマに関してはやはり拘りなんだろう。趣味ならではの感覚だと思う。だから93年までが本当のポルシェだと今でも思っている自分がいる。
新しいポルシェのオーナーには「ふざけるな」と怒られるかもしれないが…。
子供の頃に読んだ『サーキットの狼』というマンガがあった。この中に登場するポルシェ930ターボが私の頭の中に根深く残っている。
グラマラスなボディー。
過激な加速。
大きなリヤウイング。
…凄く憧れた。
そうして私も大人になり、実車に乗る機会に恵まれた。その時は感無量だった事を覚えている。
暴力的な加速という表現がぴったりであった。サイドミラーに写る大きく張り出しフェンダーは芸術品そのものであった。磨き倒したくなるくらいの美であった。なんともいえない程のスタイルであった。
いつかは手にしたいという衝動にかられたものだ。
数年たってから人並みに運転技術を覚えて、サーキットを走る様になり、それで感じた事はターボモデルは何処までいってもスタイルを見て楽しみ、日本の道路事情においては高速道路を優雅に早く走るクルマであるということに気がついた次第である。決してターボ車を否定しているわけではない。
やはりNAの87年以降の911が一番の王道であろう。何がいいかと言うと、やはりアクセルレスポンスの良さと軽さにつきる。
この年式のモデルを経験しないとポルシェは語れないと思う。空冷エンジンの乾いたあの独特なサウンドは答えられない。
1980年代とは約30年前である。その時代のクルマがいまだに健在でサーキットを快走している事実。これこそ古き良き時代のポルシェ伝説とも言うべきか。
しかし、哀しい哉、今ではもうあの時代のクルマを作る事は出来ないでしょう。
(CCMC所属 K)
